NISAを知らずに株や投資信託を始めようと思っている人はちょっと待った



NISAという制度について、聞いたことがないという人はいないだろうけど、詳しく知らないという人はまだ多少はいるかもしれない。特に昔から株や投資信託をのんびり売買していて、ここ数年新しい情報にアンテナを伸ばしていないという人は要注意かも。そんな人向けのお話。


NISA口座で得られた利益は非課税

NISA(少額投資非課税制度)年間120万円を上限に、株式や投資信託による売却益と配当にかかる税金を非課税とする制度。
証券会社の一般口座で株式や投資信託を購入した場合、およそ5分の1(20.315%)が所得税・住民税として差っ引かれてしまう。
これが、NISA口座での取引の場合はかからないため、

2017年に100万円分の株式をNISA口座で購入して、1年後に120万円で売ったとすると、
一般口座の場合:40,630円を税金として納める
NISA口座の場合:0円(非課税)

となるので、株価が20%も上がっているのに、前者だと16%の利益しか享受できておらず、同じように運用していても、NISA口座の方が税金分有利になるということ。


もちろん際限なく非課税になるわけではない

  • 年120万円までの投資であればそこから発生した売却益・配当金は非課税
  • 非課税になるのは最長5年間
  • 5年間の非課税期間が終了した場合、翌年に開放される120万円の枠に繰り越しが可能
  • 120万円×5年=600万円が非課税となる最大投資額
  • 取引できるのは株式と投資信託のみ

例えば毎日、数百万円以上を短期売買で取り扱っている人が、NISA口座で120万円の株式を購入し、翌日に125万円で売ったとすると、その時点で1年目の投資枠を使い切ってしまい、次の取引からは通常通り課税対象となる。この場合、売却益の5万円が非課税になるだけなので、うまみは少ない(それでも使っていないよりはまし)

どちらかというと、数年後に2倍の売却益を目指したり、配当金を非課税で受け取るなど、長期保有目的で利用した方がNISAの特性をうまく利用できていると言えるはずだ。


NISA口座は通常の証券口座の開設とは別

通常の証券口座を持っていたとしても、それではNISAの投資枠を利用できない。一般口座と別に、NISA口座を開設して、そこから取引を行う必要がある。SBI証券などのネット証券では、メニューにNISAと記載があり、簡単に申し込めるのですぐ申し込んでみたらよいと思う。

SBI証券の場合、ネットで書類請求をして、約5日後に書類が届き、必要事項を記入してマイナンバーカードのコピーとともに返送。住民票の取得代行サービスなどもあり、役所などに赴く必要もない。
書類をSBI証券が受領してから審査を行い、問題なければ税務署へ申請して、はれてNISA口座が開設される。書類返送〜NISA口座開設の連絡まで、僕の場合は17日ほどかかった。
リードタイムが結構長いので、投資予定がある人は早めに申し込んだ方が良いと思う。


現行NISAの口座開設期間は2023年まで

先ほど5年間の非課税期間が終了したら、翌年の枠に繰り越せるという文面を書いたけど、実は、現在のNISAの口座開設期間は2023年までとされているので、それ以降は残念ながら繰り越せず、期間内に売却するか、課税対象の一般口座へ払い出す必要がある。

これはちょっと長期保有というには短いのだけど、それはみんなわかっているようで、現在、積立型NISAという制度が2018年に新設される見込みになっている。

積立型NISA、20年非課税に 18年新設

また、仮に期間終了時に一般口座へ払い出したとしても、取得価格はその時点の時価になり、課税されるのは更に利益が出た分に限られるのでそれほど心配はない(100万円の投資信託が2023年に140万円になっていたとして、一般口座へ払い出すと取得価額が140万円になるので、その後150万円に上がったタイミングで売ると、課税されるのは10万円分。逆に138万円で売った場合は、損失となり非課税になる)


積立型NISAは年40万円が上限で20年間非課税

上記記事によると、現行NISAと積立型NISAの併用は認めないということなので、現行NISAを利用している人は23年までに積立型NISAに移行していく必要があるのだけど、積立型NISAの上限は40万円なので、現行NISAで満額投資をしている人は一気には移行できないことになる。

このあたりは利用者が損失を被らないように制度の開始までに落とし所が見えてくるのだろうけど、全く懸念がないかというと多少懸念はあるかな。


NISAの投資枠だけでは足りない? ジュニアNISAもあるよ

ジュニアNISAは子供の教育資金づくりの一部を投資でまかなおうという目的の制度で、子供名義で口座を作るけど、取引の主体者は親になるので、実質、NISAと同様に資金運用の非課税枠として利用することができる。

  • 投資額の上限は年80万円
  • 最大5年間(合計400万円)が非課税の投資枠
  • 非課税制度期間は2023年まで
  • 子供が18歳になるまで払い出しは不可

NISAと異なるのは最後の点で、子供が小さければ、かなりの長期間、払い出したい時に払い出せなくなるので、余剰資金の運用と割り切って置くべきかな。

ちなみに、制度の終了が2023年までと言っているのに、子供が18歳になるまで払い出せないとは、子供が小さいと矛盾するじゃないかと思って調べてみるとちゃんとありました。

金融庁 ジュニアNISAのポイント

  • ジュニアNISA口座の投資可能期間は、平成35年で終了します。ただし、平成35年の制度終了時点で20歳になっていない方については、平成36年以降の各年において非課税期間(5年間)の終了した金融商品を、時価80万円を上限に継続管理勘定に移管(ロールオーバー)することができます。継続管理勘定では20歳になるまで(1月1日時点で20歳である年の前年12月31日まで) 、金融商品を非課税で保有し続けることができます。
  • 継続管理勘定では売却は可能ですが、新規の買付を行うことはできません。

子供の年齢によっては10年以上非課税枠での運用が可能になるということだから、長期運用にはある意味向いているとも言えるかな。

ちなみに、上記の”売却が可能”というのは、売却して資金が手元にくるのではなく、売却すると払出し制限付き課税口座に移されるということなので、売りたい時に売って良いけど、結局手元にお金がくるのは18歳まで待ってねということなので、要注意。(参考




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