東京九州フェリーそれいゆ(はまゆう)の乗船メモ

ちょっとした旅の記録

GWに横須賀と門司港をつなぐ東京九州フェリーに乗ってきた

本航路には「はまゆう」と「それいゆ」の2隻が就航しており、乗船日によってどちらかの船になるが、設備は同じなのでどちらでもOK

そんな「それいゆ」の旅を本記事でご紹介したい

とても長文になるので目次で気になる部分だけを読むもよし、船内の様子のネタバレが嫌な人は乗船前後の部分だけを読むもよし、皆さんの何らかの参考になればと記録してる

東京九州フェリーの予約で気をつけること

え? そこから? となること間違いなしの予約の注意点

東京九州フェリーの公式サイトから予約が可能なのだけど「出港日の2ヶ月前の同日 午前9時から受付」が開始されるところがポイント。

丸一日移動にかかるのもあり、特になんでもない週末で、金曜の夜に乗船して~、くらいであれば、それほど需要もないため割と問題なく予約が取れそうだけど、GWや連休だと狙っている人も多いので予約がすぐに埋まってしまう模様。

僕もGW直前の平日の金曜の夜中に出発する便を予約しようとしたのだけど、2ヶ月前を1日過ぎるだけで満席で、なくなく翌日の土曜移動に切り替えたりした。

また、予約時に部屋のサイズや食事の有無など聞かれるので、部屋はどれにするか先に考えておいたほうが予約の際に焦らなくても済む。なお、食事についてはサイトに記載があるものの予約できないのでスルーで良い。

当日の乗船前の過ごし方

さあ乗船だと思った方は残念。続けては乗船当日の過ごし方の注意点です。

そんなのどうでも良いだろと思うかもですが、普段用事がなければ行くことのない横須賀フェリーターミナルで、しかも出港時刻は「23:45」とちょっと不安になる遅い時刻。車で行かれる方以外は、多少は過ごし方を考えておいたほうが間違いない。

横須賀フェリーターミナルって遠いの?

最寄りの横須賀中央駅から徒歩15分以上で、遠いです。

しかも途中からこんな感じの人気のない道を歩いていくことになるので、荷物が多かったり不安な方はタクシーを使ってもよいかもです。特に気にならない方は、ここからもうテンションあがっていくので歩いていくのは結構おすすめだったりします。

乗船までの時間の潰し方

港の近くには遅くまでやっている飲食店などはありません。よって選択肢は2つのみ

  • 早めにターミナルに到着してしまい、ターミナル内の軽食コーナーで過ごす
  • ある程度、時間が来るまでは汐入や横須賀中央駅の近くの飲食店で過ごす

前者については説明は不要で、案外おすすめの選択肢だったりします。ターミナルの中はこんな感じの雰囲気で、画像手前のショップでは飲み物や簡単な食べ物も調達できますし、右手にあるカウンター席にはコンセントもあるので、スマホの充電も可能です。これから丸一日フェリーに乗り続けるのだから時間を潰す術も持っているはずですので、ここで2時間くらい過ごすのも案外悪くないかもです。

ちょっと考えておくべきなのは後者の方ですね。

そんなの開いてる店に適当に入れば良いだろうくらいに僕も考えていたのですが、汐入や横須賀中央駅付近の店が、やたら22時に閉まってしまうようで一気に選択肢がなくなってしまいました。

もちろん汐入付近の居酒屋やファミレスなどは遅くまでやっているところはあるけど、ネイビーバーガーでもかじりながらビール飲んで23時頃まで…など考えているのであれば、店を選んでおいたほうが無難です。土地柄、夜はアメリカンな感じ満載なので、普段、そんな店で飲み慣れてない人だと、店に入るのも一苦労するかもなので。

下の画像はドブ板通りの中頃にある「ドブ板食堂 Perry」。ここは23時までやっている上、全然がやがやしておらず、一人客や二人組が静かに飲んでいただけなのでとても入りやすく助かった(ちなみに夜遅かったのでポテトとビールしかなかった)

あと、汐入駅やドブ板通りからは前述の通り、結構、距離があるので移動時間にはくれぐれも注意です。結局、少し早めに行って、ターミナルで過ごしておくのが確実かもですね。

乗船日当日の過ごし方

乗船日当日は23:45前後に乗船して、消灯が25時なので1時間程度しかありません。

ですが、テンションは昂っていること間違いないかと思いますので、自分や他のお客さんがやってそうだったことをリストアップします。

部屋で過ごす

乗船してすぐに荷物を置きに部屋には直行しますが、そのまま部屋でくつろいでる人も結構いました。

その場合、ショップの営業時間も25時までだったりするので、貸しタオルや毛布など買い忘れがないか念のため確認しておいたほうが無難です。

なお、飲料や軽食については自動販売機があるのでなんとかなります。

夜食を食べる

レストラン、なんと開いてます。夕食ではなく夜食メニューですが、軽食やおつまみを頼めるのでお腹が空いているならバッチリです。

出航の様子を眺めながら、こんなのが食べれます。

ロビーで過ごす

これも結構いましたね。

部屋に荷物を置いたあと、ショップでお酒とおつまみを購入して、そのままエントランスロビーのテーブルなどに座って酒盛りを始めてる方々など。玄人感あります。

お風呂に入る

個人的にはこれしかないと思うのですが、意外とお風呂が空いていて、みんな朝風呂なのかと驚きました。

ショップでタオルが有料で借りられるので、手荷物減らしたい人は借りるとよいかと思います。注意点としては退船前に自分でショップに返しに行かないといけないことと、何度かお風呂に入る場合、ずっと同じものを使うことになるので丁寧に使うこと…くらいですかね。

お風呂にはサウナや、露天風呂まであるので、夜空と港の灯りを見ながらフェリーライフの醍醐味を感じられる、まさに格別の瞬間かと思います。

ただ、5月でも潮風がめっちゃ寒くて、せっかくサウナで温まったのに速攻で整わされたので、寒い時期だとそれどころじゃないかもですね。

寝る

25時には就寝です。

僕はツーリングSでしたが、それでも隣は薄い壁を挟んですぐなので、咳払いどころかかなり小さな音でも聞こえますし、トイレ・洗面所のドアの開け閉めの音なども響きますので、就寝時刻過ぎたら、すぐに寝るようにしましょう。

ほんと誰よ、2時過ぎにトイレで奇声を発したやつ。

船内の設備

公式サイトの船内施設紹介がまとまっているので、この記事ではパス。

後述する「船内の過ごし方」の章で書かれてなさそうなことを重点的に補足する。

部屋の様子

僕の利用したツーリングSは、こんな感じで6つの個室が並んでて自分の部屋にQRコードで入る仕組みになってた。ツーリングSの場合、部屋は完全に仕切られてるけど、ドアから出たら共用スペースなので、偶然お隣さんと同じタイミングで出てきてしまったりして、ばったりということもある。

変な音を立てたりしなければプライベートは守られてるのでご安心を。

部屋の中はとてもシンプルだけど、フェリーで個人にここまでの専有スペースを与えるのは凄いことだと思う。

見ての通り、机、椅子、ベッド、テレビが備わってる。コンセントについては枕元に十分な数あるので充電については全く問題ないはずだ。テレビも結構大きいので、テレビが好きな人は案外、これだけで時間を潰せるかもね。自分は見なかったけど、イヤホンが必須だったはず(ショップで無料で借りられる)

もちろん寝る分には広さは十分なのだけど、慣れてないとちょっと圧迫感を感じるかな~ってくらいのサイズ。自分はテレビは見ないので部屋にいる理由もなくて、ほとんど外で過ごしてたけど、ずっと部屋で過ごしてた人もいたみたい。

船の上で寝れるのか

これは人によるとは思うけど、まず特に荒天でもなければ揺れはほとんどないのでそこは安心してよいと思う。

なので、普通に座ったり立って過ごしている分には気にならないのだけど、ベッドに横になるとダイレクトに部屋の床や壁、すなわち船に接することになるので揺れではなく「振動」が気になるかと思う。

夜中に静かになってからベッドに横になると、はっきりとエンジン音のような音と振動が絶え間なく続くので、音だけでもなんとかしたいなら耳栓など持っておいても良いかと思う(これは隣室のいびき対策にもなる)

ベッドもやや固めなので、普段、横を向いて寝る人は要注意かな。

なお、最初にも書いたけど、ショップで毛布を借りれるので、借りておいた方が良い。見ての通り割と薄い布団のみなので夜中寒くなったらほんと厳しいと思う。

船内の過ごし方

さて、夜も明けたら丸一日、海の上で過ごす素敵な船旅のスタートだ。

早起きの人はさておき、7時過ぎくらいに起きると、実はもう船は三重~和歌山の県境くらいまで差し掛かってたりする。この写真は8:15頃だけど、このくらいからスマホの電波もちょいちょい届くようになるので、案外、ネットアクセスは陸上と変わらないのだけど、もちろん陸から離れると切れるので、ソシャゲなどやってる人は注意しながらプレイしたほうが良いかな。

前述の通り公式サイトの船内施設紹介が分かりやすいので、ここでは記載されていないような実践的な過ごし方を補足したい。

エントランスロビーでの過ごし方

フェリー旅にあまり慣れてないと、客室に少し閉塞感を覚えて、広い空間に出たくなるはず。

そんなときにとりあえず行き着くのがエントランスロビー

ここは、吹き抜けになっているので非常に開放感がある。

しかも各階にテーブルと椅子が置かれているのでそこそこキャパシティがある。

自分が乗船したときは満員御礼だったけど、いつ行っても、スタバみたいに座る席が無いなんてことはなかったし、むしろ好きな席に座れるくらいの閑散さだった。

とはいえ、何かあるかというと真ん中にテレビがおいてあるくらいで、特にエントランスロビーに何かがあるわけではない。

あくまで、のんびりする空間があるだけなので自分なりの過ごし方を準備していないと手持ち無沙汰になる場所だ。僕はタブレットでマンガを読んでたけど、ロビーで遭遇した人たちはこんな感じで過ごしてたかな。

  • 読書(マンガや本)
  • スマホぽちぽち(SNSやソシャゲ)
  • ゲーム(任天堂Switchなど)
  • スマホやタブレットにダウンロードしている動画を視聴
  • ノートパソコンで何やら(趣味?仕事?)
  • 勉強
  • 寝る
  • コーヒーで一服
  • 昼間からお酒を飲む
  • ダベる

あとは、窓から船外(海)を眺めてる人もいたけど、ロビーの窓際の席は結構人気で、特にカウンター席にはコンセントまであるので占有率が高いため、混雑時は狙って座るのは大変かも。

外を眺めたいだけならレストランか6階のデッキがおすすめだ。

僕の乗船時は子供向けのイベントショーが開催されてたけど、公式サイトには記載がないので混雑時のみとか、不定期なのかもしれない。気になるなら乗船時や起床時にロビーの予定表などをチェックしておき、時間になったら集合だ。

デッキから海を眺める

6階のスポーツルームの両サイドにある扉からデッキに出られる。

僕のときは10時頃に船内放送で「姉妹船とすれ違うのをバーベキューガーデン(レストランの奥にある)か、デッキから眺められる」とガイドされた。それ以前から、いつでもデッキに出られたのか、それから出られるようになったのかは謎だけど、夕方頃までは常に出られる状態になっていて、たまに覗くとのんびり海を眺めてる人や行き交う船の写真を撮っている人などがいた。

↑姉妹船とのすれ違い。案内があってからわらわらと人が集まってきており、ちょっとしたイベントっぽい。

雨天時や強風時など、確実に制限があると思うので、出れるときに出ておきたい。

進行方向の眺めを楽しみたいならフォワードサロン

エントランスロビーと違って分かり辛いけど、5階の進行方向にフォワードサロンがある。

窓際は船首と進行方向が見えるので人気だけど、興味があるなら覗いてみるべきところだろう。

飲食が禁止なので、コーヒーを片手に読書したい人は、やはりエントランスロビーがおすすめだ。

その他の楽しみ方

正直、もうネタ切れで公式サイトの案内よりも情報がない。公式サイト覗くのも面倒な人向けに箇条書すると

  • 部屋かエントランスロビーでテレビを見る
  • スクリーンルームで映画やプラネタリウムの上映を見る
  • お風呂に入る
  • スポーツルームでランニング or サイクリング
  • なんかカラオケルームもあるらしい
  • 洗濯&乾燥(乾燥時間に注意して回さないと下船時に大変)

以上。

船内の設備にしては十分だろうと思うのだけど、ほんとに何にも用意してなくて、船内のアクティビティ任せの状態だとかなり暇を持て余すことが想定される。スクリーンルームを期待するくらいなら、手元のスマホやタブレットに各種動画サービスで映画などダウンロードしておくとよい。

あとは夜の寝付きが悪かった人や、ちょっと眠たくなった人は、とにかく

  • 眠くなったら部屋に戻って昼寝する

これ重要。ほとんど揺れないとはいえ、微弱な揺れが続くので、読書など続けていると陸上よりは少しぼんやりしやすいので、寝て回復するのも良いと思う。

船内Wi-Fiはつながるのか

船内のWi-Fiサービスがある。

  • 接続回数は1日5回以内
  • 1回の接続で30分間利用

これなんだけど、正直なところアテにしないほうがよいと思う。

僕が日中に数回試したときは、キャリアのアンテナがわずかに立っているような場所でも、ほぼ「電波が微弱なので接続できません」の状態だった。素直にキャリアの通信を使うか、オフラインで楽しもう。

なお、隣の女子大生っぽい2人組が話してたのが聞こえたのだけど、接続回数にもクセがあるのか「YouTube見てたら一度途切れて再開したら2回ってカウントされてた~」らしいので、ほんとかどうかわからないけど、利用する際はストレスをためない使い方をしたい。

レストランの使い方・過ごし方

レストランの営業時間は公式サイトを見ると以下の通り書いてあるけど、営業時間外でも中に入ってお茶を飲んだりコーヒーマシンでコーヒーを購入することは可能だ。

【夜食】23:30~25:00(L.O 24:45)
【朝食】08:00~09:00(L.O 09:00)
【昼食】12:00~13:00(L.O 13:00)
【夕食】18:00~19:00(L.O 19:00)

レストランの窓際の席はゆったりとしていて景色も見えるので、ロビーで窓際の席が空いてなかったりするとレストランを覗いてみるのも良いと思う。ただし、上記の食事時間は、お客さん同士ゆずりあって食事を楽しむ時間なので、食事を終えたらさっさと退出しよう

あとは、レストランなのでもちろん食事時間は食事できる。メニューが気になるなら公式サイトを眺めてみると良いけど、品切れや売り切れのケースもあるのでその場合はご注意を。

ただ、選択肢がめちゃくちゃあるわけではないので、時間帯によって気分が乗らないときもあるだろう。そんなときは諦めてショップや自販機を活用するのも手かと思う。

また、僕としては船内でこれだけの内容をよくこの金額で提供してるなと思うのだけど、セットものを頼もうとすると朝で1200円、昼~夜で1500~1700円くらいなので、安価に移動しようと考えている人は、軽食メニューにするか、やはりショップや自販機を利用するなど他の選択肢を考慮すると良いと思う。カップラーメンを買って、ロビーで食べてる人は結構いたと思う。

朝食の洋風プレート1200円。…と、見せかけて、モーニングセット700円とベーコンエッグ450円を組み合わせたもの。洋風プレートにはコーヒーが付かない代わりにスープが付くのだけど、50円安くなってコーヒーが付くならそのほうが良くない? 不思議な価格設定だった。

レストランは混雑してるのか?

僕が乗船したときは満員御礼だったので、その前提でお話すると、営業時間帯は基本ほぼ混雑していた。満員の場合は、フードコートみたいに呼び出しベルを渡され、席が空くと呼び出してくれる。20分待ち目安とか札が入口に貼られるけど、そんなに待たずに入室できると思う。

朝食の時間帯は「前半」の時間帯に待ち時間が発生していたので、終わり頃に行ったら待ち時間なくスムーズに入店できた。

昼食と夕食の時間帯も同じ作戦で行ったけど、流石にすぐに入店とは行かず、5分くらい待たされたイメージ。体感では特に昼食が混雑してた気がするな。

なお、僕のときはほんとに混雑してたので、レストランの営業時間も30分後ろ倒しになってたりして、割と柔軟に、食べたい人が食事にありつけるような配慮がなされてたと思う。常にそうなのかはわからないけど、ちゃんと放送をよく聞いて、営業時間におもむきさえすれば、食事にありつけずに困るなんて事態にはならないと思う。

下船直前の様子

夕食の時間が終わった頃から、船内の雰囲気が下船準備に切り替わってくのがよく分かる。ロビーでのんびりしてた人も数が減って、ショップなんかも閉まっていくので、素直に身支度を整えよう。

とはいえ、予定通りだと下船は21時なので、あまり早く身構えてても仕方がない。

僕は最後に一風呂浴びてたけど、数人同じような人がいた。レンタル品は20時にショップが閉まる前に返却が必要なので、タオルや毛布を借りてる人は忘れず返却しよう。

SNSとかで調べると下船直前は着岸の様子が見えるのでフォワードサロンが人気みたい。

なお、下船自体は非常にシンプルで「そろそろ下船だよ」と案内があって、わらわらとロビーに人が集まってくるので、そのまま待っていると、まずは車で下船する人が下船を開始して、次にバイク、最後に徒歩で下船する人が案内される。

徒歩の人は一番最後だし、下船後にバスかタクシーに乗る以外の選択肢はないので、別に急いで下船する必要もなく、のんびり構えておけば良いと思う。

徒歩で下船した人の移動手段

タクシーを自分で呼んでいる人や迎えがある人以外は、門司港でバスが待ってくれているのでそれに乗り込む。船内で案内もあるし、公式サイトにも記載がある。

よもや満員ってことはないかと心配していたけど、船内が満員御礼でも、バスは半分くらいしか埋まっていなかったので全く心配いらないと思う。それに、ちゃんとみんなが乗り込めるよう発車まで時間をかけていたので乗り遅れる心配もない。

バスは門司駅と小倉駅に向かってくれるので、その後の行程と相談して、どちらで下車するか決めておこう。

なお、ここは、僕が楽天トラベルでなんとなく予約したビジネスホテル門司の入口。ミスったかと3分くらい後悔した(中に入ると古いけど清掃が行き届いていておばあちゃんも優しいホテルだった)

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