先日、単元未満株を売却したのでせっかくなのでポスト。
ある銘柄の株を購入した後、保有している間に売買単位が変わったり株式交換などで売買単位に満たない株数になった場合、通常の取引では売れなくなるけど、単元未満株(S株)としてなら売れるよ、という話。
こんな人はほとんどいないだろうけど、保有してる株を「全部」売ろうとした際に、以下のエラーが出てきたらどうするか。
売買単位が誤っております。株数をご確認ください。(WECEC00100)
もし操作ミスでなくこのエラーに直面したら、え? 何年か前に普通に買って、最近上がったから全部売りたいだけなのに何で売れないの! と思ってるに違いないはずだ。
まずは落ち着いて、売ろうとしている(保有している)株数と、売買単位をチェックして欲しい。例えばこんな感じになっているはず。
保有株数:34株
売買単位:100株
売買単位が100株なのに34株なんて端数では売れないのは当然分かると思うけど、何故売買単位を下回っているのか、そして、この株は売れないのか、という疑問が残ると思う。
売買単位を下回っている理由は置いておいて、まずは直面している売る方法について説明すると、以下の3つの方法がある。
- 単元未満株を買い増し請求して売買単位にそろえる
- 単元未満株(S株)のまま売る
- 買取請求を出す
まだ保有しておくつもりなら売買単位にそろうまで「買い増す」という方法があって、上の例だと66株買えば100株になるので売りたい時に通常の方法で売れることになる。だけど、そもそも66株というのは売買単位を満たしていないので、「単元未満株の買付」を行う必要がある。
この記事にたどり着いた人は、そもそも買い増して保有しておきたいことはないだろうから、以下では売る方法だけ記載。
エラーが出た通常の取引画面の上部を見ると、
「単元株」というタブの隣に「単元未満株(S株)」というタブが存在するはず。
基本的には、このタブを開いて売買単位に満たない株数を入力して注文を発注するだけで完了する。
これだけで問題解決だけど、もし、取引時間外と表示されたとか、指値注文ができない! とか思った人は続きを見て欲しい。
単元未満株(S株)の場合、取引時間が制限されるとともに、取引価格も通常の取引と異なってくる。
- 単元未満株(S株)の取引ができるのは10:30〜15:30以外の時間帯
- 取引の価格は15:30〜21:30に注文した場合は翌日の始値。それ以降に注文した場合は後場(午後)の始値
※画像はSBI証券のHPより
つまり、指値注文や市場が開いてる時間帯に相場を見て注文を出すということができないということ。翌日、株価が下がることが分かってる人なんていないだろうから、それほど気にせず売って大丈夫だと思うけど、上げ下げの激しい株の場合、思ったより利益が出なかったということはあるかもしれないから要注意だ。
- 取引手数料は約定代金の0.540%(税込) 最低手数料は54円
SBI証券の場合、スタンダードプランの1取引の手数料は10万円までで150円(税込) 50万円までで293円なので、それに比べると10万円で540円取られる単元未満株(S株)の手数料はやや割高と言えるかな。
ちなみに僕は深夜に注文したので翌日の12:30に約定通知が来た。始値は3,770円だったけど、後場始値は3,780円だったから、ちょっと得した結果に。
この記事を読んでる人は初心者だと思うので念のため補足すると、注文確認画面で表示される概算見積金額が現在の株価と比べると、随分低くなってると思うけど、これは翌日の株価がストップ安になった場合の金額を表示してるだけなので、よほどのことがない限りはこの金額を上回る、市場価格に応じた金額で約定するはずなので安心して欲しい。
単元未満株を売る方法はもう一つあって、証券代行会社に対して買取請求を出すという方法。
SBI証券だととても不便なので僕はやったことないけど、手数料は540円(税込)で固定なので、単元未満株(S株)として売るより手数料が割安な場合はこの方法をとっても良いと思う。
手順をざっくり書くと、SBI証券のコールセンターに電話し書類を請求→郵送で届いた書類に必要事項を記入し郵送→売却手続きの開始、となる。
売却金額はSBI証券が請求書を証券代行会社に送付して到着した日の終値になるらしいので、売りたいと思った時から期間も開くことになる模様。
興味がある人はこちらを確認して欲しい。
いつの間にか、ということはなくて、ちゃんとお知らせが来ていたと思うけど、優待や配当でもないと、あまりお知らせもじっくりは読まないと思うので、気付かなくても仕方ないかなと思う。
単元未満株は、株式分割や会社の合併、子会社化、持ち株会社への移行などで発生する。例えばこんな時。
- 株式分割により1株を1.2株にした(100株が120株になる)
- 株式を購入した会社が子会社化し、親会社の1株に対して0.3株などの比率で株式交換した
後者は僕の事例で、100株持ってたのだけど、親会社の株に1:0.34の比率で交換されたことで、あるタイミングから親会社の株を34株保有することになった。株価にもよるけど、お知らせが来たら単元未満株になる前に売ってしまうのも手だと思う。
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